★のほほん田舎暮らし!★

自作のパンやケーキのメモと日々の何気ない小さなことを書いてます。

『アキラとあきら』&『一汁一菜でよいという提案』

この頃、朝が寒い!
温かいお風呂が恋しくなり温度も39度に。
着る物も長袖の登場。
西日が当たる母の所も、もうエアコンは必要ないのかも…



稲刈りも始まったらしい・・・
そうこうしているうちに、秋もドンドン深まって行きそう。






予約していた本が一気に次々とやって来た。
その中の2冊が『アキラとあきら』『一汁一菜でよいという提案』


アキラとあきら (徳間文庫)

アキラとあきら (徳間文庫)

新刊なので人気があるらしい。予約してから2ヵ月は待った。
そして手元に届いてビックリ@@
いつもは単行本なのに、これは文庫!その上ナント700頁も( ゚Д゚)
こんな長編読めるかな?と言う不安が…
池井戸さんの本は、今までに4冊程度??読んだような気がする。(うろ覚え><)
見たことはないが、ドラマや映画化もされているらしい。
私の後に何人も予約があるらしく、期間延長は出来なくなっている。
ということは、すぐに読みはじめなくては・・・


同じ名前の二人の少年のそれぞれの子供時代から、ストーリーは始まる。
一人の瑛は零細工場の息子、かたやもう一人の彬は大企業の社長の息子。
その二人が社会人となり、同じ都市銀行に入行してから、いよいよ佳境に入っていく。
彬の二人の叔父の妨害。銀行と企業間の融資問題。
もちろん、池井戸作品定番であるハッピーエンド♪


グイグイ引き込まれてしまい、気になって気になって・・・
私にしては早い!この長編を3日で読了。寝不足(;^ω^)

読後、心の中を爽やかな風が吹き抜けていった…そんな余韻に浸ってしまった。





そして、もう一冊…

一汁一菜でよいという提案

一汁一菜でよいという提案

のらねこさんに以前紹介していただいてた本。
直ぐに図書館に予約入れたけど、新刊のようで*1人気があるのか?今頃になってやっと手元にやって来た。
本文の一番最初にこの文章が載っている。

【この本は、お料理を作るのがたいへんと感じている人に読んで欲しいのです。】


私にピッタリじゃありませんか!!

表紙のデザインも最高にシンプル!
帯は茶色だけど、帯を取ると(借りた本は帯なし)真っ白で、土井氏直筆?の緑色の表題とサインのみ。
実は、土井氏に対してなんとなく好感を持っていなかった。
しかし、この本を読み始めて即ファンになってしまった(;^ω^)



以下は、私の備忘録として抜粋。
興味ない方はスルーして下さい

一汁一菜とは、ごはんを中心とした汁と菜(おかず)。その原点を「ご飯、味噌汁、漬物」とする食事の型です。


    
   


一汁一菜とは、ただの「和食献立のすすめ」ではありませんは。一汁一菜と言う「システム」であり、「思想」であり、「美学」であり、日本人としての「生き方」だと思います。

    

ご飯を炊いて、菜(おかず)も兼ねるような具だくさんの味噌汁を作ればよいのです。自分で料理するのです。そこには男女の区別はありません。料理することに意味があるのです。
毎日三食、ずっと食べ続けたとしても、元気で健康でいられる伝統的な和食の型が一汁一菜です。毎日毎食一汁一菜でやろうと決めて下さい。考えることはいらないのです。これは、献立以前のことです。


    


ご飯と味噌汁のすごいところは、毎日食べても飽きないことです。
毎日食べて飽きない食べ物と言うのは、どういうものでしょうか。どんなにおいしいお料理も、繰り返し、毎日食べたいとは思わないものです。ところが、ご飯に味噌汁、漬物は毎日食べても食べ飽きることはありません。食べ飽きるものと食べ飽きないものの違いはどこにあるのでしょう。
だいたい人工的なものというのは、食べてすぐにおいしいと感じるほどに味がつけられています。そういった、人間が味つけしたおかずというのは、またすぐに違う味つけのものを食べたくなります。
一方、食べ飽きないご飯とお味噌汁、漬物は、どれも人間が意図して付けた味ではありません。ご飯は米を研いで、水加減して炊いただけ。日本で古くから作られてきた味噌は微生物が作り出したもので、人間の技術で合成した美味しさとは別物です。

    


料理研究家として、日本の伝統的な食の知恵に驚き、知れば知るほど、日本人の感性の豊かさに驚き、現代社会に家庭料理の変化を感じ、未来のことを考えるうちに一汁一菜でよいという考えに至りました。

    


一汁一菜は、味噌汁を柱とします。味噌汁さえ作ればなんとかなると思って下さい。味噌汁はだし汁が大事などとは言いません。おいしく作ろうと思えばいくらでも方法はありますから、まず味噌汁の根本を理解して下さい。湯に味噌を溶けば味噌汁が出来るのです。湯に塩を溶いても塩汁とはいいませんが、味噌を溶けば味噌汁という固有名詞になります。それはなぜか。味噌だけは特別だからです。日本の味噌の力です。
・・・・・
具だくさんの味噌汁は、心身の健康を維持し、育むために必要な栄養素を充分に摂ることができます。味噌汁の中に具がたくさん入るということは、すでにおかずを兼ねることになるのです。

    


持続可能な一汁一菜のかたちをいつも頭において、何をどう食べるのかを決めるのです。ご飯がパンに変わっても、一汁一菜はできます。パスタと味噌汁でもよいのです。
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味噌汁とパンなんて言うとビックリする人もいるのですが、意外とお年寄りのほうが自由で、平気で味噌汁にトーストを入れたり牛乳を入れたり、ご飯に牛乳を掛けたりしています。
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外国の文化をそのまま真似しなくてもよいから、一汁一菜の中に外国料理を取り込むという考えです。
・・・・・・・
家では「あるものを食べる」ということでよいのです。料理をしない男性でも、あるものを食べることはできます。だから、普段家族の料理を作っている女性も、帰りが遅くなる時、変に気を使う必要もないと思います。パートナーに「適当にたべといてね」と言えばよいのです。そのほうが適当に自由に食べられるのですから、放っておけばよいのです。

    


家庭料理でいうところの「工夫」とはなんでしょうか?それは、おじいちゃんが食べやすいようにもう少しごぼうを柔らかく煮ようかとか、小さく切ろうということです。鉢に残ったものを、後で食べる子どものために小さな器に盛りかえてあげようということも家庭料理における工夫です。家族別々に料理を作るなんていうことではなくて、ちょっとしたことでいいのです。ほんのちょっと、できることをするのです。食べるほうは、そんなこと気づきもしないかもしれません。でも、このお料理は自分のために作ってくれているということを無意識のうちに心に溜め込んでいくのだと思います。
家庭料理ではそもそも工夫しすぎないということのほうが大切だと思っています。それは、変化の少ない、あまり変わらないところに家族の安心があるからです。そういう意味でも食べ飽きないものを作っているのです。


    




この本に出合って、凄く楽になった!
すぐに実践は出来ないけど、心の持ちようとかに一筋の光が射した気がした。(←凄くオーバー



あ〜〜そうなんだ!! 状況的には難しいけど・・・
こういう風に考えれば、私が今までやって来たことは誰にも喜んでも評価もしてもらえないけど、知らないうちにそれぞれの体を作る基礎になっているのかもしれない。(主婦ならみんなやっていることだけど)



毎回の食事は、朝がこうでお昼はこんな感じで夕食はこれで良いかな?って、ある程度常に頭の中にあり、長年毎日私を悩ませていた。
材料的にも金銭的にも時間的にも し好的にも、総合的に無意識のうちに思いを巡らせていたのだと思う。
そんな呪縛から解き放される言葉が…



『毎日毎食一汁一菜でやろうと決めて下さい。考えることはいらないのです。』



ハッとした!!!@@ 
そうなんだ!!! それでいいのだ!!!



この本を紹介してくれたのらねこさん!感謝してます。イッパイ沢山ありがとう〜〜〜☆

*1:※初版:2016.10  初版14刷:2017.4