★のほほん田舎暮らし!★

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  わんランク上の老犬生活 ー1ー


先日書いた『わんランク上の老犬生活』のNo.1が見つかりました。
前後しますが、No.1 No.4 No.5・・・と載せていきます。


ワンちゃんを飼っている方は、参考にして下さいね♪




延びた寿命


散歩の時、リードを引っ張らなくなる。
前足の歩幅は大きいのに、後ろ足はトボトボとした感じに。
起き上がるとき、腰が重そうに見える。
排便、排尿のポジションが決まるまで時間がかかる。


これらは、言い方こそ違っても「シニア犬」の特徴です。


統計によれば、日本での犬と猫の飼育頭数が中学生以下の子供の人口よりも多くなりました。
伴侶動物として家族の一員となった犬の平均寿命は、約十年間に三年も延びたそうです。
当院にも二十歳を超える犬や猫がやってきます。


長年連れ添った犬や猫への飼い主の思い入れはとても強く、健康管理への意識は年々、高まっています。
十歳を超えた犬の歯科検診や心臓病健診などを望む人もいます。


犬や猫が長生きになった背景には、良質なフードの流通、獣医療の進歩、飼い主の意識の変化などが考えられます。


一方、長生きになったことで、心臓病や骨・関節障害のほか、ホルモン疾患などの高齢に多い慢性疾患、がんなど過去にあまり見られなかった病気の受診が増えました。


最近、シニア犬介護という言葉を耳にします。
老いた体は慢性疾患が複雑に絡み合っていることがあり、飼い主には床擦れの防止など、家庭での細かなケアの知識が必要です。
獣医師も豊富な知識が求められます。


犬の「働き盛り」の年齢は4−5歳です。
そして、小型犬は11歳、中型犬で9歳、大型犬で7歳のころより老化が加速するといわれています。


人も犬も、ある日を境に突然、老けるわけではありません。
病気と同じように、老化のサインに早く気づいてあげれば、適切な対処ができます。


犬の老化を感じ取るには、意識した触れ合いがとても大切です。
完全に老いの症状が出てしまう前に、飼い主が気付けば、老化のスピードを緩めることができます。
長く、明るく楽しく過ごすために、日ごろの健康管理、病気の早期発見と早期治療が大切です。


ペットがいかに健康で長生きするか。
それは、一に「飼い主さんの愛情」、二に「餌の内容や住居などの環境」、三に「健康管理をしている獣医師の質」だと私は思っています。
この連載では、シニア犬との上手な向き合い方を解説していきます。


(若山正之・獣医師)


※わかやま・まさゆき
1952年東京都生まれ。若山動物病院(千葉県佐倉市)院長。
老齢のペットのサポートなどに積極的に取り組む。
著書に「老犬生活 完全ガイド」など。